シネつう!
JAPAN STYLE !!

聖☆おにいさん
2013年制作

満足度:

中村光の同名漫画を原作にした劇場用アニメ。
バカンスのために天界から地上に降臨した2人の聖人、イエスとブッダの日常を描いたコメディ。

イエスとブッダのユルい日常生活にニヤニヤしてしまうが、元々がショ−トストーリーのギャグ漫画なので、長編映画としてまとめるにはちょっと難しかったか。
話としては原作1〜2巻前半からの抜粋だけど、結局この映画は3つの短編の組み合わせの様になってしまっていて、それならば劇場映画としてではなくTVアニメとした方が良かったのでは、と思ってしまった。

それに中盤に描かれるブッダの白毫を狙う子どもたちの映画オリジナルストーリーは…、完全に流れを止めていて不満。
俺らは聖人の日常を観に来たのだし、この話はそもそも子どもらの葛藤を見せる映画ではないでしょう?
もしかして、観客にいるであろう子供に感情移入させるためのキャラなのか。
だとしてもこれはちょっと裏目ですわ。

イマイチだったオリジナル部分の構成は置いておいて、映像面は実に良くできていた。
写実的な背景美術が、立川という現実にある舞台の話を地に足付けさせてくれているね。
そこが世界観の説得力に繋がるし、重要な部分だと思う。
その上で、原作のタッチ(7〜8巻当たり?)を再現した作画も見事。
ブッダ役の星野源とイエス役の森山未來も上手かったので不満はないな。
森山未來は元々舞台劇の人だし、やっぱり声の演技もいけるんだね。
まあ、個人的には惜しい作品だと思うので、原作エピソードにそってやってくれるならTVシリーズとして観たいですかねえ。

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