シネつう!
JAPAN STYLE !!

新幹線大爆破
1975年制作

満足度:

時速80km以下になると爆発するという爆弾が走行中の新幹線に仕掛けられた。
指揮所、警察は犯人の要求を聞きながら解決のために奔走する。

後年の「スピード」を思い浮かべるストーリーだが、もちろんこちらの方が先。
しかし脚本が雑だよね。
客も車内で騒ぐだけだし(まあ、人間なんてそんなものなのかもしれないが)、難産の女性、柔道部員(!)に見つかる犯人、重要書類を預けていた喫茶店の突然の全焼等々、基本的に伏線も回収もなく発生する。
その場その場を盛り上げるためだけに配された状況や仕掛けは、とても上手いと脚本だとは言える代物じゃないなあ。
犯人側の回想も、話の流れをぶった切って挿入している割にはいまいち効果が薄い。
設定がサスペンスフルなだけに、勿体ないと思います。

ただ、序盤の上り線に入れる場面(故障車発生という原因がやっぱり唐突だが)はそのスピード感も相まって抜群の緊迫感だった。
その後にそれ以上の山はなかったものの、総じて時限式のサスペンスというのが盛り上がるものだというのは再確認できたね。

全体的には体制側の後手っぷりや非情さがそれとなく描かれ、犯人達が追いつめられて殺されていく様が同情的に描かれるけど、これは時代を反映したものかな。
犯人を追いつめる際の追いかけっこは往年の刑事ドラマ風で、その辺でも時代を感じてしまう。

でも個人的には、今や引退してしまった0系新幹線が話の中心にいることが、一番興味を惹かれるところですw


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