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戦時中の日本軍ジャワ俘虜収容所を舞台に、日本軍士官・軍曹、英国軍俘虜の微妙な関係を描いた人間ドラマ。
戦争映画だけど戦闘場面もなく、俘虜収容所での出来事を映すだけ。
その日本軍人と英国軍俘虜とのやりとりは淡々として見えるので退屈にも思える。
でも最後まで観てみると、そういう表面ではなく、観念的な部分での彼らの関係性を観る映画なんだなと理解しました。
ハラ軍曹役のビートたけしの演技は彼らしくて悪くないけど、ハッキリ言ってもう一人の主人公であるヨノイ大尉は坂本龍一の演技が微妙。(メイクも恐いw)
でもそういう演技云々ではなく、彼らの心理的な関係性を観る映画と思えばそれほど気にはならないかも。
何というか、観念的なストーリーを読めば、ね。
直接には言及されないけど、どうにもホモっぽいヨノイとセリアズの関係は奇妙だった。
精神的なホモというか…、どうにも文にしにくい。
逆にハラ軍曹とロレンスの、お互いの立場はあれど人間同士としての友情めいた関係は分かりやすいかな。
「メリークリスマス」という台詞は、一度目と二度目で発する立場が違うので意味も変わるけど、上手い。
一度目は管理者が俘虜に対する台詞、二度目は処刑を待つ戦犯が戦勝者に言う台詞。
言う相手も言われる相手も同じなのに、一度目の場面があるから二度目の印象は全く違うし、また凄く心に響く。
確かに名シーンですな。
言ったたけしの顔のアップで静止するところも、その間も素晴らしいと思います。
ただ、“面白い”とは違う映画ですね。
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