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水田わさび版「ドラえもん」劇場版第三作。
今回は原作コミック33巻に収録されている中編の「さらばキー坊」の翻案作品。
大筋は原作の通りであるけども、もったいないことに劇場版とするために膨らました部分が大筋で失敗に終わってる。
広げた風呂敷の綴じ方に失敗したというか、描くべき所を端折り、描かなくても分かるところが冗長に描かれてるんだよね。
特にクライマックスでもある緑化された地球をめぐる攻防の描き方が中途半端。
大人でもよく分からない展開なのに、子供にこれが分かるのか…?
なんだか知らない内に解決したという置いてけぼり感が強い。
これで良いのか…?
作画は新ドラ劇場版のクォリティを守っていて、非常に良くできている。
鑑賞前に心配したタレントや素人声優の起用も、配役の妙があって何とか見られたものになっていて安心。
特にくりーむしちゅー有田の演じたパルナ(茄子の植物人)はトボけたキャラが合っていたね。
パルナのデザインやトボけぶりは昔の藤子マンガを思い出して悪くなかった。
それだけにやはり終盤の展開が練られていない感じを受けたのが残念。
そこにいくまでにも、どうもカットが飛ばされているような場面も散見されたので、全体的に切り刻みすぎただけなのかもしれないけど…。
それはそれで脚本段階の問題だ。
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