シネつう!
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映画ドラえもん
のび太と奇跡の島
〜アニマル アドベンチャー〜
2012年制作

満足度:

水田わさび版「ドラえもん」劇場版第七作。
今回は原作コミックの1エピソード、「モアよ、ドードーよ、永遠に」を元に話を膨らませた作品。

オリジナルストーリーで映画を作るとダメだ、というのを確信させてくれるかのような作品。
序盤、モアを匿う島を探すという話になってドラミが見つけてきた"奇跡の島"の説明でずっこけた。
曰く「6500万年前にたくさん隕石が落ちてきて、その時にできた島に絶滅動物を集めて管理しているの、宇宙パワーで守られていて生き物たちも元気になるの。」
…?
何を言っているのかよく分かりません。

元々、ドラえもんの世界観にはある部分で科学的な説得力があって、そこが藤子F先生の絶妙なさじ加減によってSF(すこし不思議)としての物語の魅力にもなっているのだけど、ここまで子供だましの設定では子供も騙せませんぜ。
SFは設定なんだよ…細かい説得力があってこそなのに、そこが皆無。
まあ、作り手にはそんなところに興味はないんだろうけど、そこが藤子F先生が作る話のような魅力を出せない一因だと何故気づかないか。
というわけで「緑の巨人伝」と「人魚大海戦」に続いて、またしてもオリジナルで失敗している映画だと思う。

ゲストキャラクターとしては複数いるけど、のび太のパパであるところののび助を、子供時代ののび助としてのび太と行動させたのはアイデアとしては認めるところ。
ただ、生かし切れてはいないかな?
それより何より、エンディングで別れた後に、空に幻の様に浮かぶ姿には笑ってしまったw
それは死んだ奴に対する演出じゃないのか?w(無茶しやがって)

芋掘りロボットのゴンスケは藤子作品ではいろんなところにゲストで出てくるキャラだけど、今回は「21エモン」と同じ龍田さんが声をあてていて少しうれしかったかなあ。
これはファンサービスなんだろう、でもやはり生かし切れているかは微妙。

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