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水田わさび版「ドラえもん」劇場版第八作。
怪盗DXに盗まれたドラえもんの鈴を探しに、のび太たち5人は22世紀のひみつ道具博物館へと向かう。
原作にはない映画用のオリジナルエピソード。
"リメイクではない映画ドラえもんに名作なし"のジンクスを打ち破れたか。
リメイク版だった「新魔界大冒険」や「新・鉄人兵団」を成功させた寺本監督の3本目の監督作品だったわけだけど、結論から言えばオリジナル作品の中ではベターな内容だったと思う。
子ども向けには大量にひみつ道具を登場させて楽しませ、大人向けにはドラえもんとのび太の友情を絡ませて感動させる。
全体的には分かりやすい伏線や博物館内でのドタバタなど、どちらかというと子ども向け…低学年向けな趣向が強かったように思うけど、登場人物にも悪意がなくて鑑賞後感も爽やかで悪くない。
まあ博物館に入ってからの中盤の足踏み感はちょっともったいない気はする。
舞台も基本的に博物館に限定しているので他の大長編に比べればこぢんまりとしているし、スネ夫とジャイアン、しずかちゃんもあんまり活躍しない。
下手をすればTVスペシャル版程度の話になりかねなかったけれど…。
けど、クライマックスは劇場版らしい動かし方で十分盛り上がったので取り戻せたかな?
まさかあのようなアクションシーンが繰り広げられるとは…完全に意表を突かれて笑ってしまいましたw
ドラえもんの鈴のエピソードはこの映画オリジナルの要素。
でもそこが実にのび太とドラえもんの関係性を表現するのに上手く使われていてジワッとくる。
あまりやりすぎると感動の押しつけにもなろうものだけど、監督はこの辺のさじ加減が良くわかっているなあ。
ところで、冒頭のスネ夫の会話に出てきた「ルパンvsホームズvsオシシ仮面」という映画がすごく気になりますw
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