シネつう!
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映画ドラえもん
新・のび太の大魔境
〜ペコと5人の探検隊〜
2014年制作

満足度:

水田わさび版「ドラえもん」劇場版第九作。
1982年に公開された「のび太の大魔境」のリメイク作品。

リメイク作品としては5作目か。
これまでのオリジナルの再映画化に際しては、割とオリジナル要素…新キャラや設定の変更もあったけど、本作はだいぶ原作に忠実に作られてました。
というか、これまでのリメイクではアレンジ部分が気に入らなかったりしたこともあったんだけど、そういう部分が全然ないと、逆に物足りなく感じてしまうんだから俺にも困ったもんだw

探検先を探すシーンでは、ドラえもんは自家用人工衛星を打ち上げて、のび太の部屋で電送写真を確認する。
これも原作通り。
でもこの時代にそれをそのまま描くとは、鑑賞前は思ってなかった。
なにせ今ではGoogle MapやGoogle Earthみたいなものがあって、「家で衛星写真が自由に見られる」ということの特別さが薄まってしまったしね。
ヘビー・スモーカーズ・フォレストにしても合成開口レーダなどで雲の影響を受けない観測方法がある現在では、難しい設定だというのは正直なところ。
でもそこを言っちゃダメだわな。
32年前に考えられた物語なんだし、あえてその描写を変えなかったのは原作への敬意だろう。
逆に言えば、32年前に未来のひみつ道具としてそれを描いていたという事の凄さを感じる部分かもしれない。

さて、「ドラえもん」の主人公はのび太ですが、本作にあってはジャイアンが真の主役。
「自分のせいでとんでもない目に巻き込んでしまった」という自責の念にとらわれたジャイアンの、男の責任の果たし方を描いた話でもあります。
終盤のペコの後を追うシーン、死ぬと分かっているところへ行くことが責任の取り方とは言わないけれど、ペコを見捨てられない、そしてみんなを逃がさないといけないという想いによる行動。
かっこいいよジャイアン!


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