シネつう!
JAPAN STYLE !!

ドラえもん
のび太とロボット王国
2002年制作

満足度:

劇場版「ドラえもん」第23作。
人間とロボットが共存している星で実行されている「ロボット改造命令」。
偶然超空間に飲み込まれたおかげでその追手から逃れられた少年ロボットは、のび太たちに出会うが…。

ロボットの奴隷化を阻止する…という意味では「鉄人兵団」と立場が逆になった話か。
とはいえ全般的に感傷へ訴える展開が安直で、子ども向けの作品とはいえなんだか安っぽく感じてしまう。
他作品からの拝借と思えるような場面が多いのも引っかかるところだけれど、単にそれっぽい要素だけを組み合わせてもそれなりのモノしかできないという事を感じさせる一本になってしまった。
「銀河鉄道999」の人間狩り、「グラディエーター」の闘技場、全般的にジブリっぽいデザイン…虹の谷は風の谷?
ロボットがテーマで敵役の声優が森山周一郎ってのはセルフオマージュなのかな。
(「ブリキの迷宮」のナポギストラー一世役が森山周一郎だった。)

劇場映画のドラえもんとしてはのび太の活躍やジャイアンの男気がお約束だけど、他には“冒頭でゲストキャラクターと出会う”、“主要な道具を無くす(簡単に解決できなくするための縛り)”あたりがセオリーの展開となっている。
本作でも冒頭は超空間を通じてポコが地球にやってきたことでのび太たちと出会うわけだけど、超空間繋がりのネタは「日本誕生」にも似ているような。
というかよく考えたら前作「翼の勇者たち」も似た流れじゃないか?

しかし冒頭ののび太の行動は勝手すぎてヒドイなあ。
勝手に注文するわ、使い方が分からないから適当に押してみるわ、全くほめられない行為ですぞ。
なので後でのび太が「ロボット改造命令」の話を聞いて「勝手すぎる」とか言っても「お前が言うなよ」って思ってしまった(苦笑)
まあレベルの差はあるだろうけれどね。
ともかくそんな感じで、個人的にはあまり乗り切れない作品でした。

ところで「ドロイド」って単語はスター・ウォーズ用語だと思ってたけど、一般名詞なのかなあ?
まあおそらく劇中では「アンドロイド」の省略形くらいの意味しかないんだろうけど。


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