シネつう!
JAPAN STYLE !!

ドラゴンボール超
スーパーヒーロー
2022年制作

満足度:

劇場版第21弾。
かつて悟空に壊滅させられたレッドリボン軍が再び暗躍し人造人間ガンマ1号・2号が行動を開始する。
一方、悟空とベジータが不在の中、そのレッドリボン軍の活動を察知したピッコロは敵地に潜入するが…。

正直、本作はキャラクターがCGベースで描かれていたので予告編を観た時点では「作画じゃないのか…」と期待値も半減してしまっていたんだけど、観てみると予想に反して普通に面白かったので嬉しかったね。
CG作画もアクションでこれだけ動かすことを考えれば納得だし、前作やこれまでのゲームでも培われたキャラ造形の蓄積もあって(柔らかさは少ないけど)不自然さも少ない感じだった。
映画の冒頭、ダイジェストで描かれたレッドリボン軍の歴史(悟空の活躍)のあたりは作画でやっている感じだったので、欲を言えばそのクオリティでやり通してくれれば最高だったけれど…、まあ本作はCGアニメ版のドラゴンボールとして全然「あり」でした。

どちらかというと今回はコミカル寄りな場面が多くて鳥山明が好きそうなノリも随所にあるけど、「神と神」の様にキャラのイメージが壊れるようなところまで行くことは無いので、まあまあ許容範囲かな。
ガンマ2号とピッコロの初バトルでアルファベットのオノマトペが出まくるところはちょっとくどかったけど、ピッコロの「なぜ文字が出る」という一言でなんか許せてしまったw

本作はピッコロと悟飯が主人公に据える形になっていて、前作の「ブロリー」が全編ほぼサイヤ人のバトルに特化していたのとは完全に差別化を計っている感じ。
そしてそれは成功しているようにも思う。
過去の劇場版でのお約束といえば「悟飯のピンチに駆けつけるピッコロ」という構図だったけれど、悟飯が成長した今はそういう話がやりにくい中で、ピッコロの「悟飯の実力を思い出させたい」という師匠としての気心を垣間見せつつ、いつかの師弟関係を思い出させるいろんな描写に胸が熱くなってしまった。
特にクライマックスでの悟飯のキメ技がもう…胸熱すぎますぜ!
かめはめ波でも魔閃光でもなく、あえて魔貫光殺砲だったってところが最高だね!!
やっぱりこの2人は師弟なんだなあと感動してしまった。

展開としては序盤はやや説明描写が多くて鈍重な印象。
レッドリボン軍トップのマゼンタとDr.ヘドの車内の会話はもうちょっと場所を変えたりしながらテンポが欲しかったかも。
このあたりと、悟空とベジータの対決あたりのくだりは話の流れが止まりがちになっていたのでちょっともったいなかった感じもするけれど、状況説明としては闘いたがりの悟空とベジータが出てこないための説明が必要なのもわかるので仕方がないか。

敵となるガンマ1号・2号はヒーロー志向のDr.ヘドのキャラ付けもあって、後半に味方になりそうというのも予想しやすい。
ラスボスとなるセルMAXも早々に存在が提示されるのである意味予定帳な展開でもあるけど、期待を裏切らない展開といえばそうでもある。
実際に若本さんが唸りまくる巨大セルは迫力満点だったし、あえて第2形態の姿だったところも鳥山明らしいなあと思って楽しい。
そしてさらにピッコロが「無印」以来の巨大化まで見せるというサービスっぷりまで飛び出し、終盤はほんとにニヤニヤし通しでしたw


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