7
とあるラーメン屋に立ち寄ったトラック運転手。
美味いラーメンとは言えない店だったが、主人公は女性店主から店の建て直しに協力を依頼される。
メインのストーリーは山崎努と宮本信子のラーメン屋の話。
最初はラーメン屋のハウツーものの様なイメージかと思って観ていたら、途中でどうも全く本筋に関係ないショートストーリーが挿入される。
つまりこの映画の主人公は“食”であって、人間は添え物に近いのかも。
そう思って観直すと、それぞれに食にまつわる寓話感に満ちた話で、この映画はラーメン屋を舞台にしたドラマじゃなくて完全に食コメディなんだと思えてきた。
そういえば冒頭でも役所広司がメタ的なネタ振りをしてたし。
笑いの要素としては、バカではなく上品な部類のネタだと思う。
フランス語を読めない役員連中を尻目に、空気を読まずにスラスラ注文する平社員の話なんて爆笑モノだけど、大人にしかわからんだろうw
マナー教室で教師が「パスタを音を立てて食べてはいけません」と言っている横で、ズルズルすすっている外国人の画なんて、もうw
でも個人的にウケたそのあたりの話が前半に集中していたのはちょっと残念かな。
後半のショートはいまいちピンと来なかった。
役所広司のエピソードはとことんエロかったが、食と色は人間の本能って事?
ラーメン屋の本編自体は西部劇のパロディ要素があるけど、監督の映画愛を感じるところでもあります。
まあ、全体をジョークと思えばいけるけど、やはり一つの話としてみれば、あまりにショートストーリーが浮いているので散漫な印象はあるかなあ。
悪くはないんだけど…
それにしても観ていると本当にラーメンが食べたくなってくる。
それだけは確かだね。
もどる(タ行)
当サイトは
円柱野郎なる人物が
運営しています
since 2003.02.01