シネつう!
JAPAN STYLE !!

テラフォーマーズ
2016年制作

満足度:

未来の火星を舞台に、強化された人類と進化したゴキブリとの死闘を描いた同名コミックの実写化作品。

アニメ版は放送時に観たけれど原作は未読。
個人的には原作にさしたる思い入れもないので、この実写版については「邦画でこの手のSFアクションなんて無謀な…」と冷ややかに考えていたものの、割とニュートラルな気持ちで鑑賞しました。

まあ実際に観てみて…、正直言ってハリウッド映画と同じ土俵に立っているとは思わないし、スケール的にムチャな企画だとも思うけど、それでも原作からキャラの国籍を変えたりして出来る範囲ではやりきった作品だとは思う。
「三池監督の作品」という色眼鏡で見れば、小栗旬の妙なキャラや、バトルと突然の死のテンションの持っていき方にはなんか納得してしまった。
終盤の昆虫細胞活性剤の過剰投与のくだりは脚本の中島かずきが喜びそうなチョイスだなと思ったりも。
監督自身がテラフォーマー(ゴキブリ)のモーションキャプチャーを演じたという話もあるので、案外ノリノリで撮っていたのかな?w
(未来の日本がどうみても「ブレードランナー」なのはご愛嬌。)

VFXは邦画らしいチープさを感じる部分もあるけど、バグズ2号の発射の爆炎などはなかなかリアル。
(逆に墜落するシーンの爆発が何故か安っぽい。)
メイキャップは…ちょっと着ぐるみ感があるけど、まあこんなところなんじゃないのかな。
一方でテラフォーマーはもうちょっとテカテカしてても良いかと思ったけど、でも造形は悪くないし、ちゃんと「遭遇したくないなあ」と思わせてくれたね。

首が飛んだり腕が取れたり、体を貫かれたり、踏みつぶしたりと割と状況的にハードな場面もあるが、行為自体は画面外などにしてソフトに描いているので、映倫的にはG指定。
個人的にはもっと開き直ってR指定にしてでもグチャグチャで良いんじゃないかと思ったけれど、そこをG指定に抑えるあたり、そもそもこの映画のターゲットがよく分からないんだよなあ。


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