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ヤマザキマリの同名マンガの実写化作品の続編。
古代ローマの浴場建築技師ルシウスは、再び2000年後の日本へタイムスリップし、その浴場施設と文化を体験する。
古代ローマ人がタイムスリップするという世界観や、登場人物の提示は前作で終わっているので、序盤からテンポよく話が進んでいく。
特に前半は、浴場建築依頼の内容に悩んだルシウスがタイムスリップして、現代日本で勘違いのモノローグを織り交ぜながらドタバタを繰り広げ、帰ったローマでそれを再現するという繰り返し。
やはり短編向けのネタだよなあと再確認してしまうわけですが、もはや様式美だと思えば、それはそれで楽しめるのも確か。
相変わらず「裏で奴隷が苦労している」と思い込んでいるトイレやマッサージチェア、もぐらたたき等は可笑しい。
一番笑ったのはマジックの再現だけど、混浴で見つめ合う男の場面も面白かった。
が、松島トモ子のネタは…いいのか?w
主要登場人物は前作から変わらず、主要な新キャラが出てこなかったので余分な説明描写もなくてすっきりしていた印象。
何より後半は、史実改変の深刻さよりも当時の政争や、ルシウスが「テルマエのユートピアを作る」エピソードを膨らます方向で進めたので、観客側が深刻さの度合いに迷う必要がなく、この手のエンターテイメントとしても分かりやすくなっていて良かったかな。
まあ真面目に話を纏めようとすると、どうしてもカルチャーショックの面白さを描いた前半のテンポとのギャップが気になるのは相変わらずなのだけれど。
それでも前作の後半ほどネガティブな印象はない。
深刻な場面でやけにケイオニウスの“女好き”を強調する繰り返しギャグが挿入されるあたり、あくまでコメディ映画という意識も保っていたかなと。
それにしてもトイレのシーンは、完全にトイレ機能のプロモーション映像ですわw
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