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代々巨大化することで“獣”と戦ってきた大佐藤家に生まれた主人公の悲哀を描いた作品。
主人公へのインタビューという疑似ドキュメントタッチで話が展開するが、独特な間というか雰囲気がずーっと続くので、松本人志の笑いを受け止められる人間でないと、観ているのは辛い。
「ここで笑わそう」というのは分かるけども、俺は序盤ですでに乗り遅れてしまったのか最初の“獣”が現れるまで拷問のようにも思えてしまったw
あのインタビューの雰囲気がなあ…。
きっと意見の分かれるところなんでしょうね。
“獣”については“締ルノ獣”と“匂ウノ獣”が面白かったかな。
“締ルノ獣”はそのビジュアル、“匂ウノ獣”は演じる板尾との掛け合いが良かった。
ストーリーは、主人公を通して現代社会を皮肉った内容。
だけどテーマは練られているとしても、作品が順撮りの上に、作中のインタビュー内容も半分アドリブでやっているせいか、世界観との矛盾がいくつかあって、作品の一貫性と笑いの間の難しいところも見られたかなあ。
まあ、一言で言えば「前衛的な怪獣映画」。
個人的にはラストをコントで落ち着けてしまったのが残念だった。
これで首尾一貫していれば完全に前衛映画になったかも知れないけどね。
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