シネつう!
JAPAN STYLE !!

超高速!参勤交代
2014年制作

満足度:

帰ってきたばかりなのにまた参勤交代を命じられた…、しかも通常の半分の日程で!?
と無理難題を吹っかけられた磐城の小藩・湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、家老のアイデアを採用し超高速参勤交代に打って出る。

予告編から受ける印象よりはずっと真面目な時代劇。
一応コメディ映画ではあるのだけど、スラプスティックとシチュエーションの中間でフラフラしてる印象も。
まあ幽霊と勘違いされた家老や、しつこいくらいの竹光ネタには笑ったけれど、ギャグてんこ盛りかと思えばそうでもない。
猿の菊千代や狼を手なずける家老などは、印象的なフリの割に後半であまり生かされることがないのは残念かな。

直球な悪役の江戸家老、隠密やチャンバラに、殿様と町人の恋。
登場する時代劇のお約束は昔ながらの時代劇の味を感じさせるものの、どうもTV時代劇サイズのネタの様な気はした。
アイデアとしては面白いので、個人的には真面目に時代劇の型にはめるよりも、もうちょっとはじけても良かったのにと思う次第です。

とはいえ、貧乏小藩ながらも名君の器をもつ主人公の人柄の良さがあって、色々な窮地を脱していく展開は嫌いではない。
抜け忍・雲隠段蔵の心変わりは分かりやすい展開だよねw
しかし終盤に吉宗が政醇に語る「よいか。政をおろそかにして、磐城の土を殺すでないぞ。この先、とこしえにな。」というセリフは…。
原発事故への批判に直截すぎて、楽しくコメディを観に来た身としては現実に引き戻されてちょっと微妙。


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