シネつう!
JAPAN STYLE !!

とある飛空士への追憶
2011年制作

満足度:

犬村小六の同名ライトノベルの劇場版アニメーション。
主人公である飛空士シャルルが行うことになった単機敵中突破による次期皇妃の護送任務と、彼らの身分違いの恋を描く。

原作は未読。
テーマとしては昔からあるような話なのだけど、この作品でもオーソドックスな展開を見せるのであまり目新しい印象はなかったかな。
設定は地球に似た別の世界観なのでファンタジーの部類で、世界の状況説明などについては序盤ですんなり理解できる。
ただ、「身分違いの恋」という展開にあっては、人物描写が型にはまっていて浅いように見えるのは微妙。
彼らが仲良くなる過程はまだしも、特に次期皇妃であるファナが身分もうっちゃってシャルルと駆け落ちしたいと言うくだりは唐突な感じもしたしなあ。
次期皇妃として抑えつけられた立場から、解放されて明るくなったファナという立場では、後者が本当のファナということなんだろうけど、どうも描写の積み重ねが足りない。
そのせいで、なんか全体的にベタなだけの甘ったるい話に感じてしまった。

作品のもう一つの要素としては航空戦があるのだけど、CGで描かれた航空機自体の挙動はスピード感があって軽やかではあるけれど、質量があんまり感じられなかった。
同じCG航空戦でも、迫力や臨場感の点で「スカイクロラ」や「マクロスZERO」にも及ばないかな…。

なんか、全体的にもう一歩という感じでした。

もどる(タ行)

当サイトは
円柱野郎なる人物が
運営しています
since 2003.02.01