シネつう!
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電人ザボーガー
2010年制作

満足度:

1974年から1年間放送された同名特撮ヒーロー番組の劇場版作品。

内容は青年期を描いた前半と、熟年期を描いた2部構成。
第1部「たたかえ!電人ザボーガー!」では、当時の番組の雰囲気をそのまま今の技術で再現しかのような、ワザとらしい暑苦しさと妙に迫力のあるアクションが見もの。
設定のディティールやつじつまが重要なのではなく、当時の特撮ヒーローものってこうだよね、という想いがクドいくらいに形になったような画は見ていて楽しい。
オリジナルを(生まれる前の放送なので)観ていない俺としては観ている間に気づきもしなかったが、かなりの部分でオリジナルを現代版として再現をしていて、当時を知る人にとっては非常に楽しい出来だったのではないかと思う。
(オリジナルの映像はエンドクレジットで流れます。)
そういったリスペクトの心がひしひしと伝わってくる部分が良いね。

主人公・大門を演じるのは古原靖久。
昭和くさいアクションシーンを見事に演じてました。 勧善懲悪ではなく、守るべき対象であるはずの政治家が悪徳で、正義とは何だと悩んだりする部分は第2部への繋ぎですね。

第2部「耐えろ大門!人生の海を!」は第1部から25年後。
熟年期に差し掛かった主人公大門だが、糖尿を患い、腰を悪くしているというヒーローとしては何ともw
それを演じるのは板尾創路。
ほぼ出オチかもしれない(w)
でも彼のキャラクターを生かした設定だよなあとは思う。

敵の白c(首領は柄本明)が作ったジャンボメカが完成まで25年かかったので、この大門が挑むわけだが、25年前にサイボーグとの間にできた(!)双子の兄妹がおり、敵味方でいろいろ葛藤があったりして忙しい。
でもパワーアップしたストロングザボーガーと共に再びヒーローになり…と大団円。
最後には90歳の姿までw
(老年期の大門を演じたのは、オリジナルでレギュラーの刑事役だったきくち英一)

全編オリジナルへの愛情…リスペクトにあふれているのだけど、ドラマ部分のテンポや、アクションシーンのクドさは少し気になるところ。
114分の作品だけど、ベストはもうちょっとまとめて90分から100分くらいだったかも?
でもまあ、俺は楽しめました。
観る人を選ぶとは思いますがね。


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