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TVアニメ「タイムボカン」シリーズで最も有名な作品の一つ、「ヤッターマン」の実写化作品。
鑑賞前は、オリジナルがアニメの中でも“ギャグアニメ”というさらに誇張された世界の作品なだけに、実写にしてもまともなのは出来ないんじゃないかと思っていたんだけど、実際に観てみると予想外に健闘していた。
最近の「デビルマン」や「鉄人28号」といった駄作、「ピューと吹く!ジャガー」や「CASSHERN」といった少々残念な作品を観ていたから、邦画での実写化について少々失望気味だった俺には予想外のことで嬉しかったわ。
(その分、満足度のボーダーラインが低い?w)
上手く実写に落とし込んだデザインに、登場人物達の怪演のおかげもあるけど、そもそも「ヤッターマン」のお約束がほとんどそのまま再現されているところが好印象なんだよね。
こういう「アニメだから成立する事」というのは、実写にするときには“オマージュ”にして逃げることもあるんだけど、かなりまともに(強引に)見せてくれました。
それは「ヤッターマン」だからこそ出来ることでもあるし、逆に言うとそれがなければヤッターマンではないわけで、真っ正面から撮りあげた三池監督の判断は間違いじゃないと思う。
さらに言うと、1本の映画で1話ではなく、30本3話分のような構成になっているところがアニメっぽい印象を受けた原因かもしれない。
人物のアクションシーンは、重力や筋力無視のいかにも作り物然としてはいるけど、アニメの延長らしくて悪くない。
もう少し重さがあれば良かったとは思うが。
メカ戦もスピーディーで迫力があったけど、2機目のバージンローダーではかなり悪ふざけしてましたなw
このバージンローダー戦前後では、ヤッターマンやドロンボー一味も含めて少々下ネタが目立つところもある。
これは昔TVで見ていたお父さん達への三池監督からのサービスなのだろうかな?
個人的にはいまいちだけど、子供にも分かりにくいようになってはいるから…、まあいいか…。
ヤッターマン2号が「2号さんと呼ぶな!」とゲストヒロインに言う場面は笑ったけどねw
ヤッターマン役の二人はまあ無難な感じ。
ドロンボー一味はそれぞれにハマった配役だったけど、深田恭子(ドロンジョ)の声はオリジナルの小原乃梨子に比べて線が細いので、少々弱く見えてしまった。
ドロンジョってもうちょっと年季が入ったイメージなんだがなあ。
まあ、今作のようにドロンジョが恋をする話になれば、深田恭子のイメージの方が向いているのかもとは思ったりもしますがね。
そうそう、そういえば小原乃梨子は、たてかべ和也(オリジナルトンズラー)と笹川ひろし(オリジナル監督)と共にカメオ出演してましたね。
面白かったけど、八奈見乗児が出てくれなかったのはちょっと残念です…。
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